ホームページ作成をフリーランス・個人に依頼するときの費用相場
ホームページを作りたいと考えたとき、制作会社に依頼する方法だけでなく、フリーランスや個人に依頼する選択肢もあります。
予算を抑えたい方や柔軟な対応を求める方にとって、フリーランスや個人は魅力的な存在ですが、制作会社のように明確な料金表がないことも多く「料金の基準がよく分からない」と感じる方も少なくありません。
相場を理解せずに依頼すると、予想以上の出費になる可能性もあるため注意が必要です。
そこで本記事では、ホームページ制作をフリーランス・個人に依頼する際の費用相場について詳しく解説していきます。
ホームページ作成をフリーランス・個人に依頼するときの費用相場
フリーランスや個人にホームページを依頼する場合、費用はサイトの規模や機能によって大きく異なります。
以下では、小規模・中規模・大規模に分け、それぞれの費用相場や作業内容、ページ数の目安などを解説します。
小規模サイト（5～15万円）
小規模サイトは、企業や個人の情報を名刺代わりとして伝えるための1～5ページ程度のシンプルなホームページになります。作業内容は基本的にテンプレートのカスタマイズが中心で、デザインは既存の雛形を使い、必要に応じて文章や画像の配置を調整します。問い合わせフォームや簡単な地図の埋め込みなど、最低限の機能が含まれることが多く、短期間で完成するのが特徴です。
費用相場は約5～15万円程度です。費用を抑えつつもWeb上で基本的な情報を発信することができるため、スタートアップにおすすめです。
中規模サイト（15～50万円）
中規模サイトは、企業やサービスの情報をより詳細に伝えるための5～20ページ程度のホームページです。作業内容には、デザインの作成・ページ構成の設計・SEO対策・問い合わせフォームやブログ、お知らせ機能の実装などが含まれます。
CMS（WordPressなど）を導入するケースが多く、運営側で情報を追加・変更しやすいのが特徴です。費用は15～50万円程度です。ユーザー目線の導線設計やSEO対策も行えるため、集客やブランディングの観点でもメリットがあります。
大規模サイト（30～100万円）
大規模サイトは、20～30ページ以上の構成で、EC機能・会員制機能・予約システムなど複雑な機能を持つサイトを指します。作業内容はデザインの作成・システム制作・ページごとのコンテンツ設計・更新機能・SEOやセキュリティ対策まで多岐にわたります。
ページ数や機能が増えるため制作期間も長くなる傾向にあります。費用は30～100万円程度で、ブランド力の向上や売上に繋がる本格的なホームページを目指す場合に向いています。
WEB制作会社に依頼するとどれくらいかかる？
ホームページ制作を依頼するとき、制作会社に依頼するのは品質面やサポート体制から安心できる選択肢です。しかし、制作会社に依頼すると費用や作業範囲はフリーランスとは大きく異なります。
例えば、情報量が少なくシンプルなサイトであれば、基本的なデザインの作成、問い合わせフォームの設置など最低限の作業が中心となります。この場合でも、ディレクター・デザイナー・コーダーなど複数のクリエイターが関わるため、約20～30万円程度の費用はかかります。また、納期は少なくとも1ヶ月程度はかかるでしょう。
一方で、企業のブランディングやサービス紹介を重視する中規模のサイトになると、ページ数は10～20ページ程度に増加します。デザインや構成・更新機能・SEO対策などに精度が求められるため、費用は50万円以上に上がることが予想されます。また、大規模サイトになると百万円以上かかることも珍しくないでしょう。
ホームページ作成をフリーランス・個人に依頼するメリット・デメリット
ホームページ作成を制作会社ではなく、フリーランス・個人に依頼する際は、メリットとデメリットを十分に理解し、信頼できるパートナーを選ぶことが成功の鍵となります。
メリット
制作会社より費用を抑えられる
フリーランスに依頼する最大のメリットは、制作費用を大幅に抑えられる点です。制作会社と比較すると、人件費がかからないため、同じ内容のホームページでも費用を低く抑えることが可能です。
例えば、10ページ程度の一般的なホームページを作る場合、大手制作会社では100万～300万円、中小規模の制作会社では30万～100万円ほどが相場ですが、フリーランスなら15万～50万円程度で依頼できることが多く、予算を抑えつつサイトを作ることができます。
急な変更や要望にも柔軟に対応してもらいやすい
フリーランスは制作の全工程を一人で担当するため、急な仕様変更や追加の要望にも柔軟に対応してもらいやすいのが特徴です。制作会社では複数の担当者を通す必要があり、変更・追加対応に時間がかかることがありますが、フリーランスであれば直接やり取りできるため、細かい修正や調整もスムーズに反映してもらえます。
制作途中でのデザインやコンテンツの変更が必要な場合にも、迅速に対応してもらえる点が大きなメリットでしょう。
やり取りが円滑に進む
フリーランスは、担当者と製作者が同一人物であるため、コミュニケーションがスムーズに進みます。制作会社の場合は、営業担当・ディレクター・デザイナーなど複数の人を介することが多く、情報の伝達に時間がかかってしまいます。
一方、フリーランスなら直接やり取りできるため、要望や修正依頼を迅速に伝えやすく、意思疎通のミスも起こりにくくなります。こうした点は、スピードを重視するプロジェクトにおいて大きなメリットとなるでしょう。
デメリット
人によって技術力に差がある
フリーランスは個人で活動しているため、人によってスキルや経験に大きな差があります。経験豊富なフリーランスであれば、高品質で希望通りのホームページを制作してもらえますが、スキルや経験が不足している人の場合、期待通りの仕上がりにならない可能性があります。
依頼前には必ずポートフォリオや過去の実績を確認し、専門性や技術力を見極めることが大切です。また、得意分野が偏っている場合もあるため、自社のニーズに合致しているかを判断する必要もあります。
納期遅延や廃業になる可能性がある
フリーランスは個人で活動しているため、体調不良や急な事情によって納期に遅れが生じる可能性があります。また、自身のスキルにそぐわない案件を請け負ってしまったが故に、突然の廃業や連絡が取れなくなるリスクがあります。
これらを防ぐために、契約時には納期や進行状況のチェックなどを明確に決めておくことが大切です。信頼性の高いフリーランスを選ぶためには、過去の制作事例やクライアントからの評価をしっかりと確認する必要があります。
ホームページ制作以外のスキルが不明
フリーランスはデザインやコーディングなど特定の分野にのみ特化しているケースが多く、SEO対策やマーケティング、ホームページ公開後の運用・保守などの専門知識やスキルが不足していることがあります。このようなフリーランスに依頼してしまうと、費用をかけて作ったホームページでも、成果が得られない可能性があります。
制作以外のサポートも求める場合は、フリーランスが対応可能かどうかを確認しましょう。必要に応じて外部の専門家と連携することも検討しておきましょう。
フリーランス・個人に依頼する方法は？
ホームページ制作をフリーランスや個人に依頼したいと考えたとき、どのように探せばいいのでしょうか？探し方にはいくつか手段があり、SNSやホームページから見つける方法・クラウドソーシングの活用・人脈を通じた紹介などが挙げられます。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
SNSやホームページから探す
フリーランスを探す際は、SNS（X・Instagramなど）や、本人が運営しているホームページを探す方法がおすすめです。
こうした媒体では、過去の制作実績が写真や投稿として公開されているため、自分の理想とするイメージに合うかどうかを直感的に確認できます。また、プロフィール欄やポートフォリオからスキルや制作スタイルも理解でき、事前に相性を判断しやすくなるでしょう。さらに、SNSであればDMやコメントを通じて気軽に連絡が取れるので、初めての依頼でも心理的なハードルが低いのが魅力です。
クラウドソーシングサイトを活用する
クラウドソーシングサイト（CrowdWorks・Lancers・Upworkなど）は、効率よくフリーランスを見つけたいときに役立ちます。依頼内容を投稿すると多数のフリーランスから提案が集まり、その中から希望に合う人を選ぶことができます。応募者はプロフィールや実績が公開されているため、過去の評価や経験を比較しながら信頼できる相手を探せるのが大きなメリットです。
サイトによっては、本人確認や報酬の仮払い機能、契約や支払いのサポートも用意されているため、万が一のトラブルを防ぎやすいです。
人脈を使って紹介してもらう
知人や友人、仕事関係者といった人脈を通じて、フリーランスを紹介してもらう方法もおすすめできます。信頼している知人からの紹介であれば、その信用がそのまま依頼相手への安心感に繋がります。また、実際に仕事を依頼したことがあるため、対応の丁寧さや納期の正確さといった実際の仕事ぶりについても確認することができます。
自分だけで探すよりも安心して依頼できる点が、この方法ならではのメリットです。
フリーランス・個人にホームページ作成を依頼する際の注意点
フリーランスや個人にホームページ制作を依頼する際は、信頼性や進行の安定性、品質を確保するための注意点がいくつかあります。
以下では、特に重要な3つのポイントについて解説します。
依頼前に制作実績を確認しておく
フリーランスは人によって得意分野やスキルが大きく異なるため、依頼前に制作実績を確認することは非常に大切です。ポートフォリオや過去の制作例を見れば、デザインの方向性や完成度、さらにサイトの操作性や機能面にどれだけ配慮しているかが把握できます。自分が求める業種やジャンルに近い制作経験があるかどうか確認しておきましょう。
制作実績だけでなく、依頼者からの口コミや評価があれば、対応力や納期に対する姿勢も確認できます。こうした情報をしっかりチェックしておくことで、依頼後のトラブルや仕上がりのミスマッチを避けることが可能です。
あらかじめ納期に余裕を持たせる
フリーランスは基本的に個人で作業を行うため、体調不良や他案件との兼ね合いなどでスケジュールに影響が出る可能性があります。そのため、依頼する際には余裕を持った納期を設定しておくことが大切です。例えば、本来の希望納期から1～2週間ほど前を目安に設定しておけば、遅延が発生しても大きな問題を回避できます。
進行をスムーズに進めるためには、設計案・デザイン案・完成版といった段階ごとに確認する方法が効果的です。方向性のズレを早期に修正できるため、納期内での完成が実現しやすくなります。
価格の安さだけでフリーランスを決めない
費用の安さは制作依頼において魅力的に感じますが、価格だけで依頼先を決めるのは大きなリスクがあります。安価な案件を受けるフリーランスの中には、まだ経験が浅く十分なスキルを持っていない人も含まれるため、希望通りのホームページが実現しない可能性があります。また、料金を重視して選んだ結果、途中で廃業してアフターサポートが受けられなくなる可能性も否定できません。
ホームページは公開後も更新や保守が必要になるため、制作だけでなく運用サポートや継続的な対応ができるかどうかも重視しましょう。
まとめ
ホームページ制作をフリーランス・個人に依頼する際の費用相場について解説してきました。
フリーランスに依頼する場合の費用は、規模や機能によって異なります。LPや5ページ程度の小規模サイトは約5～15万円、情報をより詳細に伝えられる中規模サイトで約15～50万円、ページ数や機能が大きく増える大規模サイトでは約30～100万円程度とされています。
フリーランスへの依頼は、制作会社に比べて費用を抑えられ、柔軟な対応や円滑なやり取りが期待できる一方、技術力や納期遅延などのリスクもあるため注意しておきましょう。
